
平成20年下期「なら県民電子会議室」運用の結果について
平成21年11月27日
奈良県総務部知事公室広報広聴課
I 運用全般に関して
「なら県民電子会議室」は、インターネットを活用して県民同士が県政について幅広く議論できる場を提供することにより、県民の県政に関する理解と関心を高めることを目的として、平成18年11月1日から運用を開始し、平成20年度で3年度目に入り、下期は平成20年10月4日から平成21年3月31日までの6ヶ月間実施しました。電子会議室の運用については、平成19年度に引き続き20年度も公募により選定している運営団体であるNPO法人電子自治体アドバイザークラブと県が協力して実施しました。
平成20年度下期のテーマは、県政の主要施策等、県民の関心が一層高まるものとして、「奈良の魅力の発信と観光客の誘致」、「受診者の立場から医療資源を考える」及び「地域くるみで学校を支援しよう」そして、参加者の選択肢の幅を広げるため、前回から運営団体の自主テーマを1つ追加して実施しており、今回は「平城遷都1300年祭を成功させよう」を取り上げ、合計の4つのテーマを選定しました。
登録・投稿・アクセスの結果は、次のとおりです。
期 別 | 期末登録者数累計 | 投稿件数(1テーマ1月平均) | アクセス件数 (月平均) |
H20年度下期 | 243人 | 789件(33件) | 22,139件(3,690件) |
H20年度上期 | 200人 | 748件(31件) | 21,545件(3,591件) |
H19年度下期 | 162人 | 683件(38件) | 22,356件(3,726件) |
H19年度上期 | 127人 | 882件(49件) | 22,702件(3,784件) |
H18年度下期 | 66人 | 185件(19件) | 11,078件(2,216件) |
登録者数累計は、平成20年度下期末で243人で、期末登録者数の比較では43人の増加に留まっています。投稿件数は、平成20年度下期789件ですが、平成20年度上期に比べ41件増加しました。また、1テーマあたりの1ヵ月平均件数も2件増加しており、トップページへのアクセス件数も22,139件で、平成20年度上期21,545件に比べ594件増加しました。
この県民電子会議室の運営に関して、運営団体からの報告書のまとめの中で、課題として平成18年11月から平成21年3月末までの2年半の間で、実登録者数233名に対して投稿回数5回以下の方が58%となっており、投稿者の固定化が進んできている。ただ、会議室を閲覧している方(アクセス件数)は一定水準を維持しており、こうした閲覧者を如何にして投稿行動に結びつけるか、更なる工夫が必要であると指摘されています。
情報化社会において、多くの問題が山積する中で多様な意見をフランクに投げかけ議論し提案できる場として、電子会議室は広く県民にメッセージを伝達し、議論して県民の意見を集約する有効な手段である。より多くの県民への理解と関心を高め、少しでも多くの会議室参加者の呼びかけを引き続き継続し、今後も幅広く議論できる「なら県民電子会議室」にしていきたいと期待が込められています。
U 各会議室に関して
1 (テーマ1)「奈良の魅力の発信と観光客の誘致 ―奈良の歴史文化を発信し、奈良ファンをつくるために―」
1) 概要
この会議室では、サブタイトルに書かれている奈良の歴史文化を発信しするには、まず、奈良県民が奈良の歴史文化を分からないと発信することができないとの考えに立ち、県民にいろんな奈良の魅力を再発見していき、それが奈良ファンを増やしていくベースになるという趣旨を明確にして議論をスタートさせた。6ヶ月間の投稿件数は304件(投稿者数27人)でした。
提案項目を21項目に整理されています。これらの内容は報告書に詳しく記載されています。また、コーディネーターとして感じたこととして、半年間の議論を通じて単に観光分野だけではなく、街づくりや生活上必要な事柄にまで議論が及んでいった。ただ、奈良の魅力の議論が、奈良県北部の寺院や風景等の魅力に偏ってしまい、南部方面の魅力等についての意見は出なかった。南部方面には北部とは違った魅力があるはずで、まだまだ宣伝が不足しているのではないかと述べられています。
2) 提案に関する施策の推進状況
報告書において取り上げられた21項目の提案について、それらに関連する施策の現状、施策の方向性等について、別紙1にとりまとめています。
2 (テーマ2)「受診者の立場から医療資源を考える―限られた医療資源を守ために何をなすべきか―」
この会議室では、限られた医療資源を守るために受診者の立場から何をすべきかをテーマに取り上げ、議論が行われました。報告書では、医療資源が限られている。不足しているといっても、何がどれだけ不足していているのか分からないという状況の中で議論が展開された。会議室の参加者は少なかったが、議論の内容は充実していたと述べられています。6ヶ月間の投稿件数は、139件(投稿者数11人)でした。
提案事項については9項目に分けて整理されています。議論を振り返って、医療崩壊の問題が叫ばれているが、この問題は奈良県だけでなく、わが国全体の医療制度が抱え問題であると指摘されています。
2) 提案に関する施策の推進状況
報告書において取り上げられた9項目の提案について、それらに関連する施策の現状、施策の方向性等について、別紙2にとりまとめています。
3 (テーマ3)「地域ぐるみで学校を支援しよう −学校支援地域本部の取組を生かして−」
1) 概要
この会議室では、平成19年度上期と下期に実施した「みんなで教育について語ろう」に引き続き、教育を3度目のテーマとして取り上げました。平成20年度から県内各地域で始まった学校支援地域本部事業の取組について、学校支援地域本部は何故必要なのか、何が目的なのか、何をするのかから議論をスタートしました。6ヶ月間の投稿件数は、167件(投稿者数10人)でした。提案事項については、3項目に分けて整理されています。
2) 提案に関する施策の推進状況
報告書において取り上げられた3項目の提案について、それらに関連する施策の現状、施策の方向性等について、別紙3にとりまとめています。
4 (テーマ4)「平城遷都1300年祭を成功させよう −平城遷都1300年祭を機にもてなしを考える−」
1) 概要
前回から県民電子会議室の参加者の選択肢を増やして活性化につなげるため、運営団体が自主テーマを一つ取り上げて実施したものです。
この会議室では、平城遷都1300年祭を機に、奈良のもてなしについて考えてみようと議論展開が行われました。6ヶ月間の投稿件数は179件(投稿者数22人)でした。提案事項については、9項目に取まとめられています。
2) 提案に関する施策の推進状況
報告書において取り上げられた9項目の提案について、それらに関連する施策の現状、施策の方向性等について、別紙4にとりまとめています。
別紙1 テーマ1の提案に関する施策推進状況
別紙2 テーマ2の提案に関する施策推進状況
別紙3 テーマ3の提案に関する施策推進状況
別紙4 テーマ4の提案に関する施策推進状況